2014年9月13日土曜日

IR/PSとは?

国際関係・環太平洋研究大学院(IR/PS: School of International Relations and Pacific Studies 以下IR/PS。それにしても長い名前である※1)はアメリカで唯一、環太平洋地域(アジアと南北アメリカ) にスポットをあてたプログラムを実施。Dean曰く、「今日、専門家として成功を収めるには、世界的な視野が求められており、経営学、公共政策および国際交流がいかに企業の戦略的意思決定に影響するかを充分に理解する必要があります。IR/PSは、そのような理解を高めるために様々なコースを提供している」とのこと。
事実、国際関係に注力しすぎることなく、ビジネス、公共政策、地域研究がバランスよく配置されたプログラムであるように思う。尚、Foreign Policyによれば国際関係分野では世界7位とのこと。

コースは私が通う2年制のMPIA(Master of Pacific International Affairs)とエグゼクティブコースとしての1年制MAS-IA(Master of Advanced Studies in International Affairs)と学士と修士がセットになった5年制(学士3年、修士2年)のBA/MIA(Bachelor of Arts in International Studies and Master of International Affairs)の3つで構成される。以下断りのない限り、MPIAについての記述になる

カリキュラムは①必修+②トラック+③地域の3つで構成されており、約120名近くが学ぶ。(公共政策大学院としては小〜中規模)カリキュラムの具体的な構成は以下の通り。


  1. 必修
    • Globalization
    • Quantitative Methods
    • Policy Making Processes
    • International Politics & Security
    • Economics (Managerial & International)
    • Accounting & Finance
    • Language ※地域に応じて
    • Capstone Courses ※どれか一つ
      • Strategy and Negotiations
      • Policy Responses to Global Problems
      • Evaluating Technological Problems
  1. トラック
    • International Economics
    • International Management
    • International Politics
    • Public Policy
    • International Environmental Policy
    • International Development & Nonprofit Management
  2. 地域
    • China
    • Japan
    • Korea
    • Latin America
    • Southeast Asia

とここまでが教科書的なお話。UCSD自体が1960年と新しいこともあって、このIR/PSは1987年設立と公共政策大学院の中ではかなり新しい方。1987年という数字でピンとこられた方もいるかもしれないが、そう日本がバブル真っ盛りの中で設立されたのが、本大学院なのである。※2 当時、今後のアメリカの最大のライバルになりそうな不気味な日本をちゃんと研究せねば!ということでIR/PSができたとかできないとか。悲しいかなその後の「失われた20年」でアメリカの大多数の興味は中国へとシフトしたわけだが、今でも立派な日本研究が行われている全米で数少ない大学院なのです。(西海岸だとUCSD、東海岸だとColombiaくらいでしょうかね。)


※1 来年からGlobal Policy and Strategy (GPS)になるとのこと。覚えやすくてなんかかっこいいぞ!
※2 どうも1987年に初めて「バブル」という言葉が出てきたらしい

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